ほんの一部のミスで凹む心理

さて、仕上げモードで凹み始めた私です。
そろそろ本番が近いんですよ。
だいたい夏から秋にかけてが、そういう(どういう?)時期なもので。

ミスしたら一発アウト! 完璧主義よ「さようなら」

コンクールの予選なんかでよく言われるのは、ミスしたら一発アウト。
まぁ嫌な響きですよ。

実際、何人も審査しないといけないので、ミスする人は対象外にしないとやってられないというのが審査員の心の中なんだとは思います。
だけど、演奏者が「間違えたら対象外」という審査員と同じ目線で自分のことを観てしまうと、演奏に悪影響ばかり起きると感じてしまいます。

これってよくある完璧主義思考ですよね。

ミスしたら確かに入賞はできないんでしょうけど、本番で100%上手く弾けるなんて保証はどこにもないんです。今やってる練習は、その確率を落とさないための練習で、聴いている人の心が動くような「エモい(って言うの?←使い方を知らない)」演奏ではないんですよね。

弾けない箇所なんて、ほんの一部

楽譜を広げて、ミスしてしまいそうなところを探してみてください。
数十小節ある曲、いやもっと小節数のある長い曲でも、ほんのちょっとでしょ。
しかもそこって、小節にある全部の音ではないはずです。
小節と小節の繋がりのところだったり、
次のフレーズとの境目だったり、
中には、フレーズ全体なんてこともあるかもしれませんが、
全体から見たらほんの一瞬。

その、ほんの少しに目を向けさせられて、必死にそこを直そうとして、不安になって演奏が小さくなって。
気づけば、箱の中から危険な外の世界を覗くような引きこもった演奏になってしまうのは、もったいないと思いませんか?

では、どんな練習を・・・

演奏することは、弾き手にも聞き手にも「エモい」時間です。(また使ってみた)

過去に書いた記事と矛盾するようなことを書いている気がしないでもないですが、
とにかく練習の時から、本番でやりたいパフォーマンスより大袈裟に弾かなければならないですよね。

ゆっくり丁寧に身体に動きを覚えさせることも大事です。
一方で派手に大袈裟に勢いよくダイナミックに、その感覚を身につけることも大事だと思います。

そう、本当に大事なのは、頭ではなくて感覚。
意識ではなくて無意識。

 

中古しかないから買ってないけど少し読めた

大演奏家を装っても

なりたい姿を真似して、その状態でいることを繰り返していると、その姿が板についてきてます。
風格が出てくると言いますか。
だけど、未だアマチュアの私は、ステージで椅子に座った瞬間にど素人に戻ってしまいます。

舞台袖で「よしっ!」と腹を決めて、
かっこよく登場して、お辞儀をして、
椅子に座った瞬間に魔法は解けてしまいます。
意識で作った演奏は、すぐにコントロールを失うわけです。

演奏こそ大演奏家のように優雅に憮然と振る舞わないといけないわけですが、
意識のコントロールを失ったら、そこからは引きこもり状態。

確かに、人前演奏の場数をこなしてだいぶ改善されてきたとは思いますが、
もっともっと「この曲こんなに素敵だよ」をアピールできる練習をして身体に覚えさせないといけませんね。

感覚ですよ。感覚。