指1本で弾く曲

以前、といってもアンドリュー・ヨークがL. A. G. Q.(ロサンゼルスギターカルテット)にいた頃のお話です。
日本公演の時に演奏されたことを昨日のアンサンブル練習で再現しました。練習の一環ですけど〜。

技巧派アンサンブルがこんなに簡単な曲を?

私が聴きに行った回だったのか、違う回だったのかもう記憶にもありませんが(たぶん20年くらい前)、L. A. G. Q.のコンサートの時、バッハ/グノーの『 Ave Maria 』が演奏されました。編曲はとてもシンプルで、今になって楽譜を見ても、少しギターに慣れた方ならすぐに弾けるような音の配置です。

なぜこのメンバーでこの曲を?確かにいい曲だけど・・・
よく聴いていると何か雰囲気が違う?????

アルペジオが続くのに、メンバーの指はほとんど動いていない
音は響いているけれど、残響音がアルペジオの雰囲気ではない

↑これに気づいたのは私ではなく、我がアンサンブルのキャプテン。

持参したオペラグラスで4人の指を見ると・・・

みんな指1本しか使ってない!〜ハンドベル風〜

低音部を担当していたのが誰だったかもわかりませんが、その人だけ2音弾きます。
といっても2音だけww

弾いている仕組みもごくごく単純で、ハンドベルと同じです。
自分がソの音を担当しているなら、ソの音のタイミングで弦を1つピーンと弾くだけです。

ただこれ、聴き慣れたテンポで16分音符の音をタイミングよく入れて、一人で弾いているような雰囲気を出すのは難しいです。

画像の楽譜の上の段であれば、
低音部担当、ソ担当、シ担当、ファ担当と
4つに分かれて、淀みなく聞こえるように音を出します。

以前(私がアンサンブルメンバーになっていなかった頃)もこの練習をしたことがあったみたいで、他のメンバーは「はいはい」とサラッと弾いてしまうのですが、私は符点のある楽譜と思って弾かないとひけませんでした。他の人の音を聴いていたら遅れてしまって・・・

息を合わせる練習に(音源は後ほど・・・)

なぜこのようなハンドベル風の練習をしたかというのは、タイミグ合わせ、息合わせです。(←キャプテンがそう言ってたし。)

確かに、自分だけがわかった気になって弾いても、全体が淀みない演奏にならないんですよね。
ながれるような綺麗な感じといいますか。
それに近づけようとする、みんながそう思って弾くのがいいんですよね。

初めての体験で面白かったですが、キャプテンはこの曲として取り扱おうと画策してるな
危ない…。

音源はこちらです↓

音源は翌日の記事におきました