音量を上げる弾き方練習法

こんばんは。
今日もブログを読んでくださり、ありがとうございます。


アンプやマイクを通さない生音で勝負するクラシックの世界では
ギターの個体差による音量の違いだけでなく
演奏者の弾き方による音量の違いが顕著になります。

大きなホールで遠くまで響く芯のある音を出すには
やはり弾き方(弦の震わせ方)がとても大切になります。

そこで今回は基本に立ちかえって、音の質と弦に対する指の当て方についてまとめます。

プロギタリストが出す音

プロギタリストの出す音は(周りのプロの演奏を間近で聞いている限り)、
・多少のアタック音は聞こえる
・遠くで聞いてもたぶん聞こえるなと感じさせる
・弦に圧力をかけているのがわかる
と言った特徴があります。

フォルテであったりピアノであったりしても
細くて聞こえないような音では決してありません。

それを裏付けるようなコメントがいくつかあって、一つは
楽器屋さんの見立てでわかります。
それは、プロのギタリストはどの楽器でも同じ音を出すことができると言うからです。
俗に言う「自分の音を持っている」と言われる状態だと考えられます。

ギターを習っている生徒さんの話を聞くと
「先生が弾くのと自分が弾くのとではギターの鳴り方違うんだよな」
と言う話を聞きます。

これらの話から考えられることは、
プロギタリストは“近くで聞いている限り”はどんなギターでも似たような音が出せると言うことです。

近くで聞いている限りと言うのは、同じ音を仮に出したとしても
ギターの個体差で遠くで聞いた時の響は異なると言う意味です。
表面板の松と杉の違いや、量産ギターか手工ギターかの違いは
遠くで聞くほど顕在化します。

芯のある音

では、こうしたプロギタリストの音はどうやって作るのか。
その全てはアポヤンドの弾き方にあります。

・指の腹と爪の両方を弦に当てる
・自然な指の曲がり方から弦を軽く押し込んで弾く
・imaそれぞれの指によって当たる場所が一定

これを常に守れていると言うことに尽きます。
この形で弾くと、“バチッ”と弦の(アタック)音がします。
力を抜いて弾いてもある程度の音量が保たれて
やはりアタック音がします。

アポヤンドの基本中の基本かと思います。
しかし、アンサンブルで弾いている仲間の指を観察しても
結構まばらに出来たり出来ていなかったりします。

指摘するようなことはしませんが
音の違いは聞いていればはっきりとわかります。

間違ったアポヤンド奏法

その原因は間違ったアポヤンド奏法にあります。
その特徴は
・弦と指がいつも垂直になっている
・弾くときに指が反る
・手の甲の位置が低く、指と弦の作る角度が低い(指が寝ていて30度くらいになっている)

構え方の変化もその原因になっているかもしれません。
一昔前は、手首の力を抜き、弦に対して垂直気味になるような構え方を教えられましたが
最近では、有名なベテランギタリストでさえ、弦に対して斜めに構えるようになりました。
そうすると自ずとタッチも変わってきます。

大きなコンサートホールで充分に響かせられる音を出せるのは
当たり前かもしれませんが、それだけで有利になりますね。