恩は返して送るもの

11月がこの上なく忙しく、12月に入ってほんの少しだけ落ち着いてきました。それでもまだ慌ただしいのは変わりなく。そんな中でふと感じた心のうちを少し書きます。

鶴の恩返し

鶴の恩返しは、助けられた鶴が人の姿になって、助けた主(あるじ)にお礼をしようとする一連のいきさつを書いたお話です。

羽を反物に織る途中で主が約束を破ってしまうところで話は終わりを迎えてしまいます。
私からすると、鶴としては十分にお礼をしたと思います。

このお話、助ける―お礼をするの関係なので、両者の間で完結してしまいます。
それでいいんです。

この鶴の恩返しを私のギターライフに置き換えると、助けたわけでも、何か特別なことをしたわけでもないのに、いろいろな方に居場所やアドバイスをいただいています。何か秘密を知ったからと姿を消されるわけでもないです(笑)
それは、今もなお続いています。

具体的にどんなことなのかを書き出してみると、
・弾き合い会に誘ってくださる方がいた
・ステージでの緊張に対してアドバイスをしてくださった方いた
・定期的に演奏の場を用意してくださる方々がいる
・いつも応援してくださる方がいる
・一緒に出演してくださったお二人がいる
・ホールを予約して練習に付き合ってくださった方がいる
・プライベートな話もできるようになった方がいる
・新しいグループに招き入れてくださった方がいる
・顔を合わせたらにこやかに関わってくださる方がいる
などなど

キリがないくらいあるんです。

この厚意の数々をどうするといいのでしょうか?

私が上手くなって聴かせる演奏ができるようになったり、オーディション、コンクールで入賞することで厚意に応えるのも一つです。

だけど、私もこの方々と同じように誰かまた別の人に私が受けた厚意を送る(贈る)のが良いような気がしています。

恩返しならぬ、恩送り

オーディション、コンクールに出るようになった頃、どこに行っても知り合いはおらず、控え室ではいつも一人不安な気持ちで過ごしていたように思います。
でも、その期間はとても短く、色々な場所で声を掛けてくださった方々に厚意や厚情をいただいてきたのだと感じています。

だから、今度はその厚意を自分の中だけで留めずに、次の誰かにお送りするのが良いのだろうなと思っています。
私の周りのほとんどの方が、私と同じようにどなたかから、アドバイスや環境を譲り受けてきたのだろうなと思っています。

ギターを弾く場に出かけると、孤高の狼のような一人を好むような方もいらっしゃいます。
そのような方にはご迷惑になるかもしれませんので、少しお話が弾みそうな方には、私が受けたものを少しずつお譲りできればいいなと思っています。

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