”大事な”音と”そんなに大事ではない”音

↑このタイトル、以前からたまに聞いていた言葉なんです。
でも、実感がなくて。
グラン・ソロを弾くようになってわかってきたのでまとめます。

念のため

「そんなに大事ではない」っていうのは、決して無くてもいいとか、不要とかそんな意味ではありません。聞こえ方として、ある音に対して比較の上で「少し聞こえていれば良い」とか「無いのは困るけれど、最重要というわけではない」という意味です。

まぁ、たまに運指の都合で、この音無くて良いよねってのはあるにはあるんですけど・・・

「バッハ弾き」という謎の言葉

ある時、こんなことを言われました

はなごえさんもバッハ弾きだね

どういう意味でしょう?

・全部の音を大事に弾こうとする
・一音一音を均質に保とうとする

という、弾き方をする人を指すようです。私もかつてbwv996を全て弾いたことがあるのですが、その指導を受けていた時は、音の粒を揃えることに心を砕いていたと思います。

でも、それってバッハに限った話で、バッハの中でも全ての曲がそうではないと思います。
他の作曲家の曲について言えば、なおさら音の均質さを求められているわけではなくて、音の比重というか濃淡というか、そういうのもは違って当然だろうと思います。

これ、頭ではわかっていたんですけど、実感がなかったんです。

グラン・ソロで実感

気づける場面はこれまでに何度もあったんだろうと思うのですが、今頃わかったというのが正直なところです。

例えば、こんなとこ

ユージェル版213小節目〜

グラン・ソロは全体的に2声で展開されるところが多い曲で、上の声部が目立って聞こえていながら、実は下の声部の音の方が大事だったりする場所があります。

こんなことを言うと叱られるかもしれないですが、特にここのフレーズは下の声部がしっかり聞こえていれば、(悪く言うと)上の声部をごまかせてしまうところです。

これが、今回のお話の中心。

下の声部 ドミ ド・ド|レ っていう部分がしっかり繋がっていると、

上の声部が曖昧でもうまく聞こえちゃう。
下の声部の繋がりが曖昧だと、しっくりこない。

みたいなことが起きるんです。

なので、手を抜いて良いというわけでは無いんでしょうけど、

今回のお題に沿って話をすれば
大事な音=下の声部
そんなに大事でない音=上の声部
ということになるんですね。あくまで比較の上ですが。

実際、上の声部は速い16分音符なので、全部の音をきちっと出そうと頑張りすぎずに、下の声部に意識を持っていくの良いのでしょうね。

なんとかなるテンポではあるんですが、どちらの声部が大事かということを意識する上でも、良い勉強になりました。

あなたは「バッハ弾き」ですか?😆

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